春日権現験記絵模本III―写しの諸相―
【開催日時】
2017年1月17日(火) ~ 2017年3月12日(日)
【開催場所】
東京国立博物館
【内容】
奈良県奈良市に鎮座する春日大社は、創建以来多くの人びとの信仰を集めてきました。この春日大社に祀られる神々の利益と霊験を描くのが春日権現験記絵(三の丸尚蔵館所蔵)です。全20巻から成るこの絵巻は、鎌倉時代の後期、高階隆兼(たかしなのたかかね)という宮廷絵所(きゅうていえどころ)の絵師が描いたもので、多くの絵巻作品の中でも最高峰のひとつに数えられています。拝観が厳しく制限されていた春日権現験記絵は、江戸時代中期にいたっていくつかの模本が作られることになります。
これまで、春日権現験記絵模本の魅力とともに、春日信仰について様々な角度からご紹介する特集をシリーズで行ってきました。この特集は3回目の試みで、今回は「写しの諸相」をテーマとします。本展にあたっては、摂関家筆頭、近衞家凞(このえいえひろ、1667~1736)の命により渡辺始興(わたなべしこう、1683~1755)が描いた陽明文庫(ようめいぶんこ)本、松平定信(まつだいらさだのぶ)の命で作られた春日本、阿波蜂須賀(あわはちすか)家伝来の徳川美術館本、紀州新宮(しんぐう)の丹鶴(たんかく)文庫伝来の新宮本を特別にご出陳いただくことがかないました。これらに当館所蔵の紀州(和歌山)藩主徳川治宝(とくがわはるとみ、1771~1852)の命によって冷泉為恭(れいぜいためちか、1823~64)らが描いた紀州本などをあわせ、それぞれの画面を比較しながら、模写の方法の違いやそれぞれの制作事情についてご紹介します。
特別展「春日大社 千年の至宝」(1月17日~3月12日)とあわせてご観覧ください。
【料金】
一般620(520)円、大学生410(310)円
(注)( )内は20名以上の団体料金です。
(注)特別展の場合は別料金となります。各特別展の案内ページをご参照ください。
(注)障がい者とその介護者各1名は無料です。入館の際に障がい者手帳等をご提示ください。
(注)高校生以下および満18歳未満,満70歳以上の方は,総合文化展について無料です。入館の際に年齢のわかるもの(生徒手帳,健康保険証,運転免許証など)をご提示ください。
子どもといっしょ割引…子ども(高校生以下および満18歳未満)と一緒に来館した入館者(子ども1名につき同伴者2名まで)は、団体料金で総合文化展を観覧できます。
無料観覧日…国際博物館の日(5月18日)、敬老の日(9月第3月曜日。)は、総合文化展のみ無料です。
【お問い合わせ】
東京国立博物館
03-5777-8600
【Webサイト】
http://www.tnm.jp/
関連する場所: 東京国立博物館